新しい価値。––小野組は何を「つくる」のか

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小野組がつくるものは、ダムや護岸、大型ビルディングなど形のあるものだけはありません。建造物に新たな機能や命を付加する改修や補修、空間の中で生まれる可能性や快適さへの挑戦など、ハード×ソフト、守るべきもの×革新すべきことを組み合わせ、目には見えない多彩な価値を創り続けています。

この記事に登場する人

小野 貴史
小野組代表取締役社長

すべては「人」のため

私たちのモノづくりはすべて「人」のため。道路も建築物も人が使うためにあるのです。様々な属性の人が等しく安全に、快適に、楽しく過ごせる建築物や場所を生み出すことが、私たちの目標です。

今、建設業界においてICTやAIの活用、DXの推進が求められていますが、それは、目標ではなくひとつの手段。最先端の設備や技術を取り入れ、モノづくりの環境を整えたのちに何を成し遂げるかが、企業として考えなければならないことです。ここを取り違えてはいけないと思います。

実は、ICTの導入は、地域の人々のためだけでなく、私たち自身にも価値を生み出しています。国土交通省のICT技術導入のモデル事業として、大型液晶サイネージや電子黒板、ウエアラブルカメラを導入して業務の効率化、省力化を進めた結果、残業を減らし、休日を増やすことができました。

「なぜ」を重視する。

小野組では建築部門を「アーキテクチャーグループ」と呼んでいます。それは、建築はアートに近い世界だから、単に効率的にものを造るのではなく、想いや価値を大切にして造るという姿勢を明確にしたかったからです。

何を作るのか、どのように作るのか以上に、なぜ作るのかを重視したいのです。夢と志を持ち、そこに共感してくれる人のために、共感してくれる社員、協力業者とともに。目には見えにくいけれど、感じとることのできる価値をつくる――これはまさにアートだと思いませんか。

豪華な建物を造りたいのではありません。そこにいると豊かな気持ちになれる、自分らしくいられるという、本質的な価値のあるものを生み出していきたいのです。時代を超えて残る建設物を手掛ける私たちだからこそ、叶えていかなければならないことと思っています。

未来をつくる。

仮想空間と現実を高度に融合させたシステムにより、社会の課題解決と経済発展を両立する未来社会をソサエティー5.0と呼びますが、私たちも「小野組5.0への挑戦」を掲げ、2030年の実現に向けて取り組みを始めています。

目指しているのは、持続可能な社会の構築と、多様性への対応です。そのためにまず人材育成を、将来的には女性管理職の増加、障がい者雇用も進めます。同時に、従業員の増員、売上アップなど企業体質の強化にも努めていこうと考えています。

日本が近代国家に向かって動き出した明治から今までの134年間で、価値観が一変するような革新も、戦争や災害も経験してきたから、小野組は変化に強い。多少のことでは動じません。これからも持ち前の進取の精神で未来に向かっていきます。

「人」をつくる。

建設だけに関わらず、若い人たちは、仕事というものはすべて効率的に行い、それによって利益を生み出さねばならないという先入観、いや、一種の強迫観念にとらわれているような気がします。

本当にそうでしょうか? そもそも無駄なこと、利益って何でしょう。目の前の数字やメリットではなく、その先にあることを考えてほしいと思います。視線を未来に向けてほしい。これからの社会を支えていくのは若い人たちなのですから。

私が教育に力を入れる理由はここにあります。建設業を目指そうと思ったときから、入社後も、技術力を磨きたいときにも、技術者として働く間ずっと、切れ目のない学びの場を設けています。若い人たちが知識や技術を身に付け、プロの目で将来を見通せるように。

  1. 工事のスタートライン—いつもここから。

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  2. 若き技士たちの挑戦

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