明治からずっと。––小野組の事業をご紹介

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日本が近代国家へ向けてドラスティックに動いていた明治21年、小野鹿蔵が土木建築業を興しました。これが小野組の第一歩です。馬車が自動車や鉄道に、木造の家がコンクリートビルディングに、変わり続けるまちの風景を造ってきた小野組の歴史は、そのまま地域の近代化に重なります。小野組のこれまでの134年とは?

この記事に登場する人

小野 貴史
小野組代表取締役社長

川を制する。土に挑む/土木

治水は国家100年の計と言われるように、「川」や「水」は国の繫栄や、人々の安心な暮らしの土台、重要な基礎です。河川を制御して、洪水を防ぎ、水資源を安定供給することで、農業や様々な産業を発展させる――ここに小野組は創業時から力を注いできました。

胎内エリアの地形についての知識、地盤調査データの蓄積、さらに、地元産出の材木や土石、砂利などを有効に活用して、治水ダムや河川の護岸工事などを数多く行ってきました。技術の進化に伴い、最新工法に挑戦する一方、山々の雑木を使って川づくりを行う粗朶沈床工法など環境に配慮した伝統的な工法も手掛けています。

また、農道や一般道路、バイパスなど交通インフラでは、新規建設に加え、補修や改修でも実績を積んでいます。時代が求める「社会インフラの長寿命化」には、専門知識や技術だけではなく、豊富な経験や柔軟なアイディア、臨機応変な対応が必須ですが、どれもが私たちの得意技。そこをご信頼いただき、日本各地で多くの「道」に関わっています。

機能×デザインで価値を造る/建築

建設とは土木と建築。小野組もこの二つを両輪として事業を展開してきました。造ってきたのは、地域の人々にとって必要な場所、つまり、公共的な施設が主流。市役所や公民館、体育館、教育機関、保育施設、病院など、機能だけでなく、ランドスケープとしても地域を代表する建築物群を形にしてきました。

さらに、工場や物流センター、レジャー観光施設等など民間案件の大型建築物にも守備範囲を拡大しました。土木分野で蓄積してきた地域の地形・地盤、気候条件などの情報を活用し、また、応用しながら、「その地域の人々のためになるもの」を真摯に追い求めてきました。

建設でも補修や改修などメンテナンスも行っています。たとえば、東京支店では2017年に皇居内の建築物「窓明館」の改修工事を担当。ここは、皇居見学に先立って説明を受ける館なので、皇居内でも多くの人々が訪れる場所です。宮内庁発注の仕事は私たちにとって誇らしい経験になりました。

一人ひとりの夢を叶える/住宅事業

2010年夏、小野組は新事業を立ち上げました。それが住宅建築・リフォーム事業です。それまで行ってきた土木・建築と技術的な側面では共通項もありますが、造るスタンスが大きく異なります。家づくりでは、性能・デザイン・部屋数・価格以上に、「そこでどんなことを実現したいのか」が最も重要だと私たちは考えているからです。

最大公約数ではなく、家族によって異なる想いや夢、価値観を叶える。それも、ひとつの家族にひとつの夢ではなく、数多くの希望でも叶える――そのため、お客様のお話を伺い、話し合い、一緒に考え、時にはお客様自身が気づいていない「好き」を見つけ出し、提案することも。

事業名「ロクワの家」の「ロク」は創業者・小野鹿蔵の「鹿」、「ワ」は職人たちを家族同然に思い、面倒を見ながら一体となって地域に尽くしたという鹿蔵の「和合」の精神にちなんだもの。新しい事業だからこそ、創業の思いを大事にしたい。134年を経ても変わらない小野イズムを込めた事業です。

パイオニアとして/いちごカンパニー

建設業が畑違いの農業を始めるのかと言われたこともありますが、「いちごカンパニー」は建設業としての挑戦です。実は、いちごではなく、いちごを生産する「工場」を造ることがこの事業の目標。つまり、人間のための空間ではなく、いちごのための空間とシステムを造っているのです。

背景には、農家の作業の大変さや後継者不足と、少子高齢化という問題がありました。そこで、季節や地域を問わず、知識や経験を問わず、施設の中でいちごが生産できたら、地域の大きな問題を解決でき、さらに新たな価値を創造できると考えたのです。

試行錯誤を重ね、LEDを使った閉鎖型植物工場はプロトタイプとして販売できるところまで進んでいます。アメリカでは、2020年春に当プラントで生産したいちごが販売される予定です。私の夢は、未来のある日に「昔、いちごは畑で作っていたらしい」「何でも、新潟の建設会社が今の方法を開発したらしい」という会話が世界のどこかで交わされること。考えるとワクワクします。

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